相続争い

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さる借地人さん。
お父さんがなくなって、相続が発生した。
一昨年の地代を滞納してはったのだけれども、それはそのごたごたですっとんじゃってたらしく、去年の夏、完納とともに丁重なお詫びがあった。


で、それを機会に借地契約を巻きなおすことになった。
こちらの要望は「借地借家法ベース」&「原状回復義務の明記」
向こうの要望は「建物買取請求権の明記」
である。

原状回復義務は当然の義務、建物買取請求権は強行規定。
矛盾する条項ではあるけれども、条項がないからと言って、これらの権利義務が消えうせるわけではないので、盛り込むことに互いに異論はない。

「権利義務の確認をしといて、その時の建物の状態を見てお話合いをしましょう」

ということだ。

旧借地契約を借地借家法ベースに改定することは現段階では実はNGである。
しかし、旧借地法以前の契約(彼の契約もそう)でも、借地法が常識の世の中になってくると、まき直しをしなくても借地法が適用された。
いくら「法は遡及しない」といっても、借地契約のスパンでは信義則の問題で、事実上遡及することの方が多い。
それなら紳士協定を結びましょう、ということでこれも気持ちよく合意。

そして、こちらからもう一つ注文をつけた。

「建物の相続登記をきちんとしてくださいね」

一人っ子だから、特に問題ないはずである。極端な話、相続登記しなくてもいいぐらいなのだが、この方には子供さんが複数いはるので、先のことを考えればしてもらったほうがいい。

「それはそうですね」

と、快く頷いてくれはった借地人さん。

ところがこれが発端で、とんでもない方向へこの問題は迷走し始める。


この借地には二棟の建物がある。借地人さんはもともと此処に住んでいたが、お父さんの代に仕事の都合で都心に転出し、今は二棟とも借家である。
うち一棟は亡くなったお父さんの名義。

もう一棟がなんとひい祖父さんの名義のままだったのである。

ひい祖父さん→お祖父さん は家督相続の時代なので、特に問題はない。
しかしこのお祖父さん、子だくさんで7人の子持ち。
お祖父さんは戦後の新民法後の死亡なので、原則この全員に相続権がある。

7人のうち、親より先に亡くなった夭折者が2人。成人した5人のうち3人が既に死亡し、その配偶者と子どもに代襲相続も発生。
それで相続権者が合計10数人。

相続登記にはこの10数人のハンコを集める必要があるが、このうちの何名かが借地権の相続を主張し始めたのだ!


ずっと地代払ってきはったのは、彼のお父さんなんだけどな。。。。


半年経っても話し合いは収まらず、嫌気がさした彼は去年の暮、当年度分の地代を支払いがてら、

「解約したい」

と漏らしてきはった。

でも、でも。
こういう状態になってしまった以上、彼一人の意思表示で解約を受けることはできないし。。。。。

やっぱり相続登記は話がまとまり次第、すぐにしておいたほうがいい、というお話。
ホント困るよ。。。。。

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このページは、が2009年2月 9日 23:18に書いたブログ記事です。

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