更新料裁判

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以前紹介した更新料裁判。家主側勝訴で1審が終わりました。
判決文まだ読んでませんが、報道されている裁判結果のみを見ればとりあえず順当なところかと。

私の考えは、以前の時と同じ。

退去時の借り主負担に関する特約(敷引を除く)は、借り主が認識する機会は契約時しかない。重説事項かどうかもあやふやだ。
我々は適切に説明があったものとして、契約書どおりの退去時の初期対応をするけれども、仲介時のアタリハズレによっては、説明不十分なケースがあるのは承知している。だからと言って、契約を軽視した初期対応を当然とするのは、おかしいと思う。
だからそういう時は、契約書どおりの対応を悪徳業者呼ばわりするのではなく、契約当時の経緯を借り主側から誠意をもって説明しほしい。
その経緯を直接知っているのは、「借り主側の仲介業者」と借り主自身で、貸し主のこっちは知らないんだから。


でも、更新料・礼金・敷金・敷引は、情報誌に記載があって、それが相場より安けりゃ売り文句になって、入居申込書にも記載があって、重説にも契約書にも記載があって。
当然家賃そのものも記載があるから、不利有利懐具合との計算は何度もする機会があり、更新料なしの物件(特優賃・公庫・民間)を選ぶ余地があるのに、更新料のある物件を選び、しかも5回も更新料を払っておきながら、今になって返せと言う。
私には理解不能である。


「更新料エリアで更新料なしの物件は少ない」と言われればその通りであろう。
けれども、京都で特優賃や公庫、URの分布をご覧になるといい。
これにさらに2000年当時、少数派ながら確かに存在し情報誌上で目立っていた民間の更新料無し物件と、更新料を家賃に乗せる形あるいは他の形で更新料をなくす交渉に応じる潜在的な物件が加わる。
選択肢は確かに条件を絞る分少なくなるが、「何をどう考えても更新料ありの物件しか選べない」という状態とはかけ離れているはずだ。


うちにも更新料のある物件はあるが、更新料はなくしていっている。
あるいは更新料ありの条件と選択式に変更していっている。
これは今回裁判の原告側主張を認めるからではなく、単にお客のウケが悪いからである。



入居時の交渉トーク術

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スマッチ!住まいの達人ブログ編集部 - 賃貸更新料訴訟のその後 (2008年2月 1日 15:58)

▼賃貸更新料訴訟 借り手の返還請求棄却 京都地裁

トラックバック特集でも取り上げた、賃貸更新料裁判の結果が出ました。

訴訟をおさらいしておくと、「賃貸の更新料は消費者の利益を一方的に侵害し、消費者契約法違反にあたる」として、京都市男性がマンションの... 続きを読む

コメント(6)

こんばんわ。初めてコメントを書き込みさせて頂きます。この件に関して、私が読んでいる大手新聞紙は「消費者保護無視」的な見出しでした。何か変ですよね。消費者も守られるべきですが、家主側だって守られるべき点もあるハズですし。契約自由の大原則の元、十分な説明があれば何等問題無い話。「消費者保護」=消費者は契約時は納得していても、契約後に損に感じた部分があれば、好き勝手に契約条項(約束事)を破棄しても、オーケー!と思っている人が多いのかな??約束事を守らない無法者を助けるのが、本来の「消費者保護」の趣旨ではないと思います。昔は、借主の立場が弱かったかも知れませんが、現在は供給は過多傾向で、空室多くて借主にとって好条件の物件を探すのは難しくなく、むしろ家主側の方が、弱い立場では?と思う今日この頃。ただ、この議論はもうそろそろ国が法律として結論を出してもいい気がします。国も動けば良いのに。個人的には、敷金を取るなら国が統一した明確な形式(書式)で、契約書に記載をさせ、それを宅建主任者の仲介業者に説明義務付けをすれば良いかと。そうでなければ無ければ認めないとか・・・。私が一番思うのは、無茶を言ってイチャモンを付けた我がままさんだけが、得をする仕組みだけは間違っていると。

私は家主の立場ではなく、法務の仕事をしていますが契約主義者としても、納得できない判決ですね。某賃貸掲示板でも、他の部屋の家賃が下がったのに値下げをしないとの文句は散見されるように、ある条件で、多分 納得して、契約したはずなのに他に有利なものがあればそれに習いたいとの消費者心理。これは契約の原則と相容れませんし、消費者といえど契約の信義は守るべきだと思います。子供の頃、教会の日曜学校に言って聞いた”ぶどう園の契約”の話を思い出します。(マタイ福音書、20章)ある農園主が労働者が朝から晩まで、1デナル(通貨単位)で一日働く契約をした。昼ごろ職の無い人がいたので、その人にも同じぶどう園で昼から働くように言った。農園主は夕方になり中途採用に1デナル払ったので、朝から働いた男はもっともらえると期待したが、1デナルしか貰えず不満を言った。そのときの農園主の答えが、今でも気に入っています。”わたしはあなたに対して不正をしてはいない。あなたはわたしと一デナルの約束をしたではないか。自分の賃金をもらって帰りなさい。わたしは、この最後の者にもあなたと同様に払ってやりたいのだ。自分の物を自分がしたいようにするのは、当りまえではないか。それともわたしが気前よくしているので、ねたましく思うのか。”

私も興味を持ってこの判決を聞きました。 更新料なんて契約書に謳われているのだから当然と思っていましたが、なんにでも“イチャモン”をつけてくる人はいるのですね。 こんなのを許していると、そのうち、“最低限の生活費も確保できない人間から家賃を取るのは生存権の侵害で違法だ”なんて訴訟も起きかねません。 実際、紅蓮Ⅲ式さんのおっしゃられるように『「消費者保護」=消費者は契約時は納得していても、契約後に損に感じた部分があれば、好き勝手に契約条項(約束事)を破棄しても、オーケー!』となっているようです。 契約書も読まずに署名捺印して後から文句を言い出す社会人未満の人間が多すぎます。また、それを許す法制も全く時代に後れています。いつになったらちゃんとした契約社会になるのでしょう。 結局、契約社会を混乱させるような法の運用と、それをうまく利用し弱者を装う輩のために、大家は自己防衛をせざるを得ません。 保証会社という必要悪(と私は思っています)が出来、滞納しても平気で居座る一部の借主によって、ちゃんとした保証人を立てられる方にまで保証会社の保証を要求するのが私の地区では一般的になってきてしまったそうです。 さらに、取るものは先に頂いて、少額の原状回復はその中からという流れになると本当に被害を受けるのは借主さん側なんですが、そうなって行くのでしょうね。

みなさま、コメントありがとうございます。「他に有利なものがあればそれに習いたいとの消費者心理。これは契約の原則と相容れませんし、消費者といえど契約の信義は守るべきだと思います」まさに気持ちを代弁してくださいました!消費者運動は消費者をスポイルするものであってはならないし、消費者運動団体自体も真摯に企業と向き合っていただきたいと思います。企業側の立場で消費者団体にあることを照会したことがあったのですが、回答ないままほったらかし。ノーコメントなら「ノーコメント」と返事ぐらいすりゃいいものを。すべて、とはいいませんが、複数の団体で経験しています。私は主婦ですから、消費者運動自体を否定する気はさらさらありませんが、その経験をした後、立場を異にする者にそういう基本的な社会的応答をする気のない団体は、信用できません。今回の更新料がアウトなら、銀行で売ってる金融商品のほとんどが、今回の法改正を経てさえアウトだよな、と思います。

 京都の更新料、本音は、業者の更新手数料という取り分1か月でしょう。しかも京都の管理業者だけ高額の甘い汁を吸ってる訳。裁判で、その本音は出ていない。客観的な情勢は、デフレで逆更新料が本筋。インフレ時の更新料は、デフレ時の今、時代遅れだ。家賃の支払いが、1年間で14か月分。恐ろしい制度だ。更新料の2か月分のその1/2を更新手数料として、支払っている賃貸人が、本当の被害者だと思われる。更新料を止めて、家賃に上乗せすれば、更新手数料は無くなる訳だ。たぶん、更新手数料を毎年1ヶ月分支払うことで、管理手数料は、2倍にふくれあがっているのでは、ないだろうか・・・

ホットトマトさん、初めまして。(何やら含蓄のあるお名前ですね^^)レスが遅れて申し訳ありません。確かにそういう見かたもできますね。14か月。私は学生時代京都にいて、下宿を探したことがありますが、そういうものだと思ってました。たまに更新料の少ない物件があると、目をさらのようにして情報誌を眺めたものです。(結局ずっと自宅から通いましたが)

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このブログ記事について

このページは、が2008年2月 1日 00:07に書いたブログ記事です。

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