2006年12月アーカイブ

玉造上本町の辺は、昔の栄え地を替えて、淋しげなる町並み、表借屋3分の筵わり、今の世間にかくまで安き所に空き家多く、裏借し家のはやること、懐日記のほか也。鉢坊主・放下仕・油屋のふせがい・門々ぬぐる行人など、確かそうなる家請手形に借主として、4畳半に3-4人あい住い、もとより妻子も無く、道具とては土鍋・杓子1本、箸3膳、皿や茶碗に盛り喰いにして、朝出づれば晩の戻りの請合われぬ衆なれば、家賃その日払いひときめ、1人前に銭2文宛て、路地口に家主床机として、外出しなに受取り、
「3人分6文今日の相済」
と、帳面付けたて見れば、1ヶ月に384文、今の銭相場に直して、3匁6分7厘8毛の余の筵にあたりぬ。一人して借れば4畳半1匁2分5厘の裏棚を、この高家賃の方ぞ多かり。
>蓋し、江戸の如く地のみを借りて、家は自費に造り住む者京坂にこれ無く、皆もっぱら宅地とともに仮居する也。月収大略1筵銀5-6分より1文目2-3分に至り、或いは土蔵あり、或いは壮麗なるあり、江戸のの及ばぬものあり。しかれども、家美にして、月収江戸より賎し。1筵は長さ6尺5寸・巾3尺2寸半をいい、ないし1畳をいう也。また江戸には地借といいて、宅地のみ借用して、家宅は自費を持って造り住む者多し。京坂には地借極めて稀とす。
自宅は他人地に借居して、他町に地ある者は家持と云わず。自宅は借地借宅にても当町に地あるときは家持に準ず。自地に居し他町にも地ある、あるいは自宅借地にて他町に地あるともに借居する。
町中棚借りの諸商人申し合わせ以後、棚中ケ間の者障りを中棚借り申さずにつかまつり候。また新規に明く棚借り候者は、棚中ケ間の者礼金ならびに大分の振舞いたさせ候につき、棚借り候者これ無く、家主迷惑つかまつり候よしにて(中略)、向後棚借りの者申し合わせ一同つかまつるまじく候。もっとも明き棚借りの者に障り申すまじく候。商売物の値段も時々の相場に売買つかまつるべく候につき、明き棚借り候者に礼金振舞堅く停止せしむべく候。この旨において相背の者、急度曲事に申しつくべきもの也。

賃貸業界で、借主の賃料を保証する会社を「保証会社」と呼び習わしております。
ここ数年で急速に普及してきましたので、耳にされた方も多いのではないでしょうか?

何をする会社かといいますと、
「借主が賃料を滞ったときに、借主に代わって貸主に賃料を払う」
会社です。
保証料はいりますが、場合によっては連帯保証人もいりません。身内や知人に保証人をお願いするのは、けっこう気が重いものですから、そういう時には重宝します。

でも、誤解も多いみたいです……(汗)。


よくあるパターンその1

「滞納賃料は保証会社が払ってくれるはずなのに、保証会社が私(借主)に請求してきた!」

――「保険みたいなものですよ」
と、いう営業トークも、一部ではされているみたいですね。
↑しかし、これは大嘘です。本当のところを知ってそう言っているなら詐欺行為スレスレですし、知らずに言ってるなら、無知な人間がしゃべっていると思いましょう。
「保険」ではなく「保証」なのです。

確かに、滞納時に借主に代わって賃料を払ってくれます。
でも、保証会社が立替払いした賃料は、しっかり借主に請求がいきます。
このあたりは連帯保証人の場合でも同じで、連帯保証人は自分が借主に代わって払った賃料を借主に請求する権利があります。
連帯保証人は身内や知己の人間の場合が多いですから、きっちり請求・取立することは少ないでしょうが、保証会社は広い意味での金融機関ですから、管理会社や貸主よりも取立はきびしく、きっちりしています。
このあたり、借主の方は勘違いしないように利用しなければなりません。


よくあるパターンその2

「保証会社を利用するなら、連帯保証人はいらないはずなのに、保証人もたてることを要求された!」

これは別におかしなことではありません。連帯保証人を二人たててほしい、と言われることがあるのと同じです。
連帯保証人が付く分、リスクが低くなりますので、保証料は安くなる場合が多いです。
要求、というときつく感じますが、単なる契約条件の提示です。不満があれば交渉はOKです。ただ、貸主側が交渉に応じないことも当然あります。
その場合は、条件をのむか、物件をあきらめるかしなければなりません。

よくあるパターンその3

「私には立派に連帯保証人になりうる人物がいるのに、また自分の収入も充分なのに、保証会社の利用を要求された!」

保証人を要求するのも、保証会社利用を要求するのも、同じようなものです。
「保証会社の利用ができるのに、連帯保証人を要求された!」
というのと本質的に同じです。
連帯保証人と保証会社。それぞれ一長一短がありますので、どちらになるかは個々の契約で決めればいいことなのです。
要求、というときつく感じますが……(以下、パターン2と同文)。)

貸主にとってはありがたいものです。多くの保証契約は、滞納賃料だけでなく、明け渡し裁判の費用も保証されます。
ただ、保証部分は固定費のみのところがほとんど。水道代などの変動費は保証外です。
ですから保証会社に取り立てられる事態になれば、腹いせに水道を思いっきり流す……なんてことはやめて下さいね。

気になる保証料をどちらが払うか、なのですが。
これは貸し借りどちらが払ってもよいのです。
「連帯保証人をたてるのを借主の義務にした契約なんだから、その代わりに保証会社使うなら借主もち」
「貸主のリスクヘッジなんだから、当然貸主もち」
どちらの意見も聞きますが、どちらでもいいんです。交渉次第。貸し借り双方で分担する場合もあります。
ちなみに銀行の住宅ローン等でも保証契約のついている商品がありますが、これは借主もちのケースが多いです。


さて、ここからはある意味ちょっとびっくりなお話。

保証会社の中には、借主にだまって貸主が入れる商品もあります。
おそらく債権譲渡手続きをする形かな、と想像してますが……。
貸主が保証会社と契約し、借主に滞納が発生した場合は保証会社が賃料を払い、保証会社が借主に請求します。
当然、保証料は貸主もち。

逆に、貸主が知らなくても、借主が契約できる商品もあります。
これは賃料保証を貸主にしている管理会社が重宝しているみたいですね。


この間、仲介業者さんを回ったとき、
「うちでは原則的にほとんどのお客さん(借主)に(保証契約に)入ってもらってるんですよ」
と、いうところが何軒かありました。
管理物件を多く持っている業者さんがそう言うのはすごく納得! なのですが、どうみても管理物件ほとんどないのにそういったトコロがあり……(- -;)。
ちなみに
「うちには何の得にもならないんですけどーー」
と言う仲介業者さんもありますが、仲介業者さんにはきちんと手数料収入が入ります。
それが「得」かどうかは個々によって違うと思いますけれど。

昨日に続いて読書録です。
忘年会のあとに衝動買いした中の一冊。一気読みしちゃいました。です。


中世住居史



住居史の本はこれまでにも何冊か読んでいるのですが、ほとんどが建築様式の歴史なんですよね。
建築様式は現存する建物の制約上、古い時代は寺社建築等ばっかりだし、庶民の住居の歴史についての本というのはあんまりないんです。「住まいの人類学—日本庶民住居再考」ぐらいしか読んだことない。
民家研究は近いジャンルですが、ワタシの求めているものとは微妙にずれるんですな。




この「中世住居史」、サブタイトルに「封建住居の成立」とありますが、「封建時代」というのは身分社会でもあります。
著者の視点をユニークに感じるのは、その身分階層が建築様式に及ぼす影響を考察しているところです。
中世においては当然、身分階層=経済階層でもあるわけですが、支配階級と被支配階級の住居は建築様式以前の技術系統が異なる、という話から始まります。
ところが近世住居においては、支配階級と被支配階級の住居を建設する技術系統は、被支配階級のそれに変わります。
さらに建築モジュールを、柱の中心間距離を基準(真々柱間制)としていたのが、柱間の内法距離を基準(内法柱間制)とするように変わってゆきます。
このような建築様式の変化を、身分階層の変化から説明した本、というところでしょうか。



現在のような営利目的の「借家」の誕生は、著者によると中世も終わりに近い頃。
それまでも他人の所有する家屋に住居する例はもちろんたくさんあるわけですが、家屋所有者と入居者との関係は強い身分関係によるものとのこと。つまり主人が下人・被官・別家(部屋住み)を住まわせていた、という構図です。
それが「座」や「職」制の崩壊とともに主人の経済状態が悪化。今まで隷属家族であった別家・下人層の地位が向上し、経済的関係を所有者と結び、売買や質入などによって、近世的な意味での借家になってゆく、といった感じのようです。





その頃——近世初期の借家料が記載されてるのも面白いです。

天正2年(1574)の奈良のある借家料が4斗。月額なのか年額なのか、また広さもわかりませんが、米納のようです。


で、正徳3年(1713)大坂上本町。裏長屋一人一日銭2文。
朝出かけたら晩帰ってくるかわからないんで、家主が路地口でがんばり、皆の出かけしなに徴収するとか
銭納に変わってます。で、賃料の算出基準は筵わり、といって筵の広さを基準に算出するんだそうですよ。





それで思い出したのが、ウチの古い(大正ごろ)借地契約書。
ウチの地域はもともと農村だったのが、大正時代に宅地化がすすんだようなのです。
商工業が盛んになって、従業員を住まわせるとか(社宅ですね)、そんな理由でぞくぞく農地が宅地になり、ウチの田畑を借りて借家を建てたい。そんな話が多かったみたいです。
契約書を読むと
「懇望にまかせてウチの費用で宅地化にしたんだから、立退き料とか請求すんなよ!」

という内容がでてきます(笑)。時代が時代ですから、もちろん貸主からも解約できます。
そして面白いのが賃料の決め方。銭納ですが、算出基準は「毎年何月の米何石の値段」。
米本位制ですかーー(⌒◇⌒;)
どおりで、ムラのおばあちゃん'sが借地料のことを「年貢」と言うわけです。




奥付を見てびっくり。
初版1958年。うわ。
それでこういう視点か、と妙に納得したり、50年間類する本がなんでないんや!とか腹ただしかったり。








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投稿時間:2006/12/14(Thu) 11:49
投稿者名:ハイツ
Eメール:
URL :
タイトル:集合用ポスト

初めまして。
私は親から継いで小さなマンション経営をしています。
隣同士の喧嘩の問題ですが、相手同士でポストを壊しています。見ていませんが、やった人はわかっています。集合用ポストは借主のポストではありません。私の所有物です。請求できるのでしょうか。一様迷惑料とあわせて20万円を取ろうと思っています。

実家の母が
「こんなんあったで」
と貸してくれました。さすがわが母。


キーパーズ社長の吉田太一さんが、ご自分のブログを書籍化されたものです。


数年前に「大家さんのひとりごと」を読んでいただきまして、お声をかけていただき、孤独死事件のページにリンクを貼らせていただきました。
実は店舗も実家の近くにあったりしました。


ただそれだけのことなんですが、なんだか身近な方が本を出さはったような気分がして、ちょっと頬が緩んでます。


さて、センセーショナルな題名ですが、中身は穏やかです。
穏やか、というのも変かな。
孤独死、自殺、殺人等いわゆる変死、ゴミに蛆虫死臭のオンパレードですから。
読みながら昼ごはんをパクついていた、私も私ですが。


それでも読んで面白いですし、読後感は

「いい人情話を読ましてもらった」

なんですね。
著者のお人柄と、亡くなった方への優しい視線があるからでしょう。
遺品整理という仕事は、広い意味で「最期を看取る」行為なのだと思いました。
この会社の登録商標にもなってますが、「天国へのお引越し」のお手伝い、とはうまく表現したものです(この由来となったエピソードも収録されています)。



著者のインタビューがYahoo!扶桑社に掲載されてます。



遺品整理屋は見た!
遺品整理屋は見た!吉田 太一

おすすめ平均
stars田舎の母に電話でもしよう
stars最期の様を考えさせられる
stars死の後の現実
stars考えさせられる
starsちょっとショックな読後感、救いは著者の誠実さ

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年末

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そろそろ押し迫った気分になってきました。
印刷を頼んでた年賀状が届いたり、業者さん回ってお話したり、忘年会だったり。


昨日は朝から仲介業者さん回って、お昼に道路明示立会いして、晩は忘年会でした。
……くたびれた!
でも、近所のターミナル駅の仲介業者さんにはまだ行けてないので、それは、また今度です。

いつぞやの道路明示しようとしたら、白地が絡んだ件で、やっとこさこれで全員と立会い完了!
前の日記をみたら、1年半かかってる! うわー。今年中に一区切りついてよかったです。
ここまでやったんだから、ついでにみんなちゃんとしちゃえ!ってことで、この土地はこれから民々境界確定作業に入ります。

くたびれると本が欲しくなり、都心へ出たのをいいことに本屋でいっぱい買い込んでしまいました。

そして商店街を歩きつつ気が付いたこと。
お正月用の食材、全く用意してない!
にらみ鯛だけでも早よ注文せんと……。


先ほどの記事を書くために何気にしてた検索で、トイレの臭い対策のための換気扇を発見。
トイレの換気扇は当たり前だが、なんとコレ床についてる。
曰く、

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「トイレはふつう換気扇を付けますから脱臭機能は不要との考え
もありますが、臭気は低いところによどみますし、天井換気扇
はその匂いを人間の顔(鼻)をかすりながら排気するわけで、そ
の意味では便器の脱臭機能は理に適っているといえます。」

で・・・換気扇を床につけてしまったのが

写真の例です

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なるほど!
そういや、実家のトイレには、地窓があったよ!
幅が3尺、高さが15センチぐらいで、二枚引き違いのガラス障子が入っていた。
あれはそういう意味だったのね。
戦後すぐの築だから、換気扇なんてなかったし。

こないだ結婚した友達の新居を拝見。
住設関係の共通の友達が説明もしてくれて、感心することしきり。

彼女お勧めのレンジフードは、分解・清掃がめちゃしやすくて、いいのだそうだ。
整流板も軽くてはずしやすい!
(なぜかウチのアパマンには、一戸だけ整流板のついたレンジフードがついている部屋がある。なんで一戸だけやねん。)

ずうずうしくも
「配管見せて〜」
と流しの下まで見せてもらいました。ものすごい薄いS字トラップがついててびっくりしました。
椀トラップじゃないんだ! うっかり変なもの流さんようにせな〜。
でもおかげで引き出しはやたら広かったです。
カメラ忘れてったので、キッチンとトラップの説明については、先ほどみつけたこのサイトを。
システムキッチンは引き出し式で、まな板置場まであるのですが、友人の唯一の不満は、「ここまでしときながら、濡れたまな板を置く場所がない」
これは勧めた友人も同意見で、社内で「なんとかして」と一所懸命訴えてるらしいです。

ほかにも隠れ家みたいなロフトいいなぁ〜
とか、
鏡に直接棚のついてるシャンプードレッサーが素敵だ
とか、
カラリ床うらやましいぞ!
とか、
柄つきのレースカーテンを内側にかけて模様を楽しむアイデアに感心したり、
とか、
いろいろ思うことはあったわけですが、とりあえず結論としては
ロフトのはしごからぶら下がってたはばタンぬいぐるみのかわゆさは反則的だ。
ってことで。





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