10月23日付の
賃貸情報新聞「マンスリーリレーエッセイ」に中京法律事務所の弁護士・石川貞行氏の「敷引に関する判例の検討」が載ってました。
私は敷引地域の家主ですから、このテの話はとっても興味深いところで。
勉強するにつれて考え方の変わる部分もあり、疑問に思うところもあるわけですが。
とりあえず今の私は、
①俗にいう「敷引は改装費用」というのは法的性質ではなく、家主の単なる事業計画な気がする。月々の家賃収入を返済と長期修繕に、契約都度の一時金を契約都度の費用に、というのは、むちゃくちゃわかりやすい。
②敷引金(返金しない約定のある部分)は単なる売上金。売上計上も契約開始時にセヨと税務署から指導(もう利益が確定しているかららしい)。
③借主側にも①が流布しているのは、広義の賃料設定の理由説明として用いられてきたからかも。
④法的解釈については、個別の内容にゆだねられるべき。
⑤慣習は社会に受け入れられているからこそ「慣習」たりえる。敷引慣習の広い分布と厚さを考えると、広がりを見せたときの社会情勢下で、当事者双方からの支持があったと考えるのが妥当。
という感じに思ってます。また変わるかもしれないけど!(苦笑)
今回の記事の石川先生の御意見は
「敷引は実質賃料の一科目」
で、家主の私はちょっとほっとしてみたり。
さて長くなりましたが、ここまでは実は前ふりです。
敷引の性質をきちんと考えるには、当然その慣習の発生経緯を歴史的におさえる必要があると思うんですが、
誰か敷引制がいつごろからあるのか知りませんかーー???敷引は関西だけでなく、中国・東海・九州北部・四国にも分布があります。
かなり広い分布です。
でも、いつからあるのかよくわかんない。
石川先生は敷引慣習の発生起因として、昭和62年以降の賃貸住宅供給過剰、中でも平成3年の生産緑地法改正をあげておられるのですが、私の印象ではもっと前だと思うんですよね。
でも、ウチの資料で昭和年代のは公庫利用なので敷引はないし。
戦後からか、戦前からかもよくわかんない状態です。
戦前戦後の混乱がらみかなー、と想像したりするのですが。
法律方面から敷金や敷引を扱った本は山ほどあるのに、これらの歴史を扱った文献がなかなか見つからないんですよ!
土地制度に関してはまだ文献が豊富なのですが、長ーーーい歴史を持つ「借家」に焦点をあてた歴史本・文献が見つからない!
実経験でも、なんでもいいです情報下さい。
歴史好きの血がうずいてます(笑)
藤木久志
【新版】 雑兵たちの戦場 中世の傭兵と奴隷狩りを読んでいたら、豊臣秀吉の時代に既に「家持」と「家主」が分離していてびっくりしました。
尾篭な話で恐縮ですが、江戸時代の裏長屋——共同トイレなのですが、「大」「小」それぞれ借家人の収入か大家(=管理人)の収入か決まっているのです。
地方によって、どっちがどっちとか決まってたらしいです。
下肥は近郊農家が買い取りにきてたんで、収入になったんですね。
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