夫婦SS〜あばたもえくぼ その1

| コメント(0) | トラックバック(0)

夫婦祭に投稿しようと思ったネタなのだが、ギャグに走ってしまったので、とりあえずこちらに投下。
飯坂盛衰記が元ネタだが、多少年代は狂ってるかも。設定上は二本松攻略後、摺上原以前。
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

「ねこが逃げた」
と、わざわざ成実の屋敷へ出てきて政宗が言ったので、成実はめんくらった。
 政宗は幼時より猫が好きで、部屋にはいつも何匹かが心地よさそうに寝そべっている。一匹消えたといってはよく大騒ぎをしたものだ。
 長じてからは政務軍務に忙しく、もっぱら猫の世話は愛姫やお喜多の役になっているが、根の猫好きは変らないらしい。
「で、どの猫だ」
 成実もまぁ、慣れてはいるから、気を取りなおして尋ねてみた。
「『とら』だ」
「ほぅ」
 政宗は酒を汲みながら、困ったように頭をかく。
「戦でしばらく留守にしておったろう。帰ってみたらおらんのだ。親元の飯坂へも問い合わせてみたが、知らぬの一点張りでな」
「……ちょっと待て。今、飯坂とおしゃったか」
 確かに虎猫が一匹いるのは知っているが、あれは確か、7-8年前に米沢で生まれたはずだ。
「うむ。かといって、他に行くところがあるわけでなし。宗康が隠しているとしか思えんのだ」
 親元? 飯坂宗康? ……と、いうことは。
「ひょっとして、『とら』とは吉岡の局(飯坂氏)のことか……?」
 当たり前だ、と政宗は大きく頷いた。
「で、五郎に頼みなのだが、宗康にそと尋ねてはくれまいか?」
 成実がしばらく黙りこくってしまったせいか、政宗は重ねて
「信夫は飯坂へは道筋じゃ。心当たりの者が通りはせなんだか」
と聞いてきた。
「おれも最近は信夫へは無沙汰だ。飯坂への道ならば、大森の小十郎か杉目へ尋ねたほうがよろしかろう。それよりもお屋形。いやさ次郎どのよ」
と、成実は息をついだ。
「頼むから、側室に紛らわしい愛称をつけるのはやめてくれ」

トラックバック(0)

トラックバックURL: http://www.o-yasan.jp/mt/mt-tb.cgi/427

コメントする

管理人

ヨメに来たら賃貸住宅のお世話がくっついてきた! 大家の立場で賃貸裏話を発信中!

Photo

  • 2011 04 30_0016.JPG
  • xy3qi.jpg
  • 80tqm.jpg
  • 67806296.jpg
  • ua1wv.jpg
  • driwf.jpg
  • 2010 10 10_9697.jpg
  • _S8O0642.jpg
  • 2010 10 10_9694.jpg
  • _S8O0096.jpg

このブログ記事について

このページは、が2005年1月13日 21:55に書いたブログ記事です。

ひとつ前のブログ記事は「あけましておめでとうございます」です。

次のブログ記事は「夫婦SS〜あばたもえくぼ その2」です。

最近のコンテンツはインデックスページで見られます。過去に書かれたものはアーカイブのページで見られます。